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軒(軒の出)はとても大切な要素


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最近、巷で建てられている家を見ると、軒の出が短い家や、軒が無い家が多い気がします。

特に、建売住宅では、軒の出の無い建物が目立ちます。

確かに、軒を無くすと、とて外観がスマートでマンションのような、モダンな印象に仕上がりますから、一見とても素敵な外観であることは否定しません。

しかし、住宅を長年お世話させていただいているプロの立場からすると、軒をカットした家はやめるべきだと思います。

施工業者の視点からは、軒をなくすことでコストダウンが図れる上に、ユーザーさんから人気のあるスマートな外観に仕上がるのですから、メリットは大きいのです。

ところが、軒の役割を考えたとき、軒をカットしてしまうということは住宅の性能という点ではとてもマイナス面の大きい、禁じ手だとしか言えません。

大きな理由は
① 軒は、雨が壁に直接当たるのを防いでくれる働きがあるので、軒をなくす事で外壁に直接雨が当たることになり、外壁の劣化を早め、雨漏りの危険性を上げてしまうことになる。

② 軒は、夏の強い日差しが直接壁や掃き出し窓付近の床に当たることを防ぐ働きがあるので、軒をなくすことで、外壁やフロアーの劣化を早め、かつ夏の室温上昇を助長してしまいます。

外壁(サイディング)及び外壁のジョイントや窓廻りに使われているコーキング(シーリング)は紫外線に弱く、一般的な製品の耐久性能はサイディングの塗装面もシーリングも10~15年程度です。

これらは、軒がある状態での耐久性ですが、軒をカットした建物の場合3割程度早まります。

つまり、軒があれば、15年はメンテナンスなしに過ごせるはずのところが、10年足らずでメンテナンスをしなければいけなくなってしまうということです。

車でさえ、カーポートを設置して、紫外線や雨から守るのに、その10倍以上の価格の住宅を紫外線や雨に晒してしまう、軒カットは、どう考えても問題だと思うわけです。

これから住宅を購入しようと思割れている方は、是非とも軒のある建物をおすすめします。


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